風の吹きのはじめの雨粒一つ

スコットランドゲール語学習とスコットランド文化・情報のブログ

ゲール語圏内の旅

アイランド・ヴォイシズ・プロジェクトがアイルランドを訪れます。

このドキュメンタリーには日本語の解説が付きます。

また、日本語の字幕付きのアイルランド語スコットランドゲール語の会話を聞くこともできます。

 

www.youtube.com

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スコットランド・ゲール語でBI「...だ」「がある・いる」の動詞

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スコットランドゲール語でBI「...だ」「がある・いる」の動詞

 

ゲール語では、日本語の「...だ」と「...(が)ある・いる」の区別のように、コピュラIS「イス」と存在を表す動詞THA「ハー」を区別します。英語のBE動詞はこれを区別しないのが違うところです。

 

あるいはISがどういうものか定義します。ISは名詞や代名詞や主格名詞句と使われます。

 “Is mise Iain.”                                                        私はイアンです。

では、ISのコピュラは次に来る代名詞mise「私」と固有名詞Iain「イアン」を結ぶ機能を持ちます。

 

存在動詞THA は形容詞や副詞や前置詞句と使われます。

 

“Tha mi sgìth”                               疲れた・しんどい等” 

 

 

 

                                  自己紹介

“Feasgar math! Is mise Ailean.”                               こんにちは。アレンです。

 

            Is mise Eilidh.                                     私はエイリです。

 

 

 “Ciamar a tha thu, Eilidh?”               ご機嫌いかがですか、エイリさん?

 “Tha gu math. Tapadh leat. ” 元気です。ありがとう。                                     

ゲール語:基本的な留意点

 

  • 語順

 

  • ゲール語の正常な語順は「動詞+主語+目的語・ほかのすべて」です。

 

例1:

Tha mi sgìth                           私はしんどいです

1Tha です 2mi 私        3 sgìth 形容詞「しんどい」という意味

 

例2:

Is (e) mise an tidsear                        がその講師です

1 Is  です 2e  (英:it)3mise 私 4an その(英:the)tidsear 講師

 

  • 形容詞

 

  • 形容詞はほとんどの名詞を後ろから修飾します。そのとき修飾する名詞が女性名詞の場合は続く形容詞の語頭を軟音化します。

例えば:doras mór 大きなドア     uinneag mhór 大きな窓 

             ドラス・モォ―ル            ウンニャック・ヴォ―ル

 

  • Feasgar math こんにちは・こんばんは

 

  • Feasgarは昼過ぎから夕方まで定義しますので、Feasgar mathという挨拶が「こんにちは」も「こんばんは」も伝えられます。(午後7時ごろ)

 

  • Ciamar a tha thu? ご機嫌いかがですか?

     

  • Ciamar a tha thuは文字通りに「ご機嫌いかがですか」ですが、Feasgar mathより親しみのある表現で「調子はどう?」「お元気?」ぐらいにも使われます。知らない人の間で使われますが、その場合は、「こんにちは」とか「初めまして」という意味です。複数形の2人称の代名詞sibhを使うと、よりもっと丁寧です。

5)Tha (mi) gu math, tapadh leat.             (私は)元気です。ありがとう。

  • Ciamar a tha thu? に答えるとき、mi(私)を言っても、言わなくても良いです。

 

形容詞math(良い)は、副詞句を作る小辞guを前に付けます。

 

「プラッパン」と言うウィスキーバーの中で~

Aig a’ Phraban」

*昔の「Praban (プラッパン)」という所は、もぐり酒場だった。飲んでいたお酒は、いうまでもないが、ウィスキーだった!「プラッパン」は今ウィスキーバーと言う意味で使われている。飲んでいるウィスキーはもちろん許諾商品である!

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会話

「Alasdair」と「Iain」は、ウィスキー・バーで待ち合わせましています。それでAlasdairはIainに一杯おごりたい訳ですから、こう言ってます。

 

Alasdair:        Feasgar math, Iain.

Iain:                Feasgar math, Alasdair.

Alasdair:        An gabh thu dram?

Iain:                Gabhaidh, tapadh leat.

 

ラスタル:こんばんは、イアンさん。

イアン:        こんばんは、アラスタルさん。

ラスタル:ウィスキー一杯を飲みますか?

イアン:        飲みます、ありがとう。

 

 スコットランドゲール語に近いカタカナでどうしても表記できない音がいくつかあります。その様な場合、カタカナに頼らないで生の音をよく聴いて真似るように努めてください。

そして、Alasdairさんは、ウィスキー二杯を買って、一杯Iainに渡す。

 

Alasdair: Seo.

Iain: Tapadh leat, Alasdair. Slàinte!

Alasdair: Slàinte mhòr!

ラスタル:どうぞ

イアン:ありがとう、アラスタルさん。乾杯!

ラスタル:(大)乾杯!

 

スコッチウィスキーとスコットランド・ゲール語の関わりとは?

ウィスキーは、ゲール語文化的製品です。ウィスキーを作る知識や手順などの発祥の地は、ゲール語圏のアイルランドスコットランドだと言えるでしょう。

日本語のウィスキーという言葉は、ゲール語のuisge/uisce「ウシュケ」が起源である。しかし、ゲール語の「ウシュケ」の真の意味は、ウィスキーではなくて、「水」という意味です!f:id:steaphris:20171022220616j:plain

「ウィスキー」は、ゲール語でなんて言いますか?

スコットランドゲール語では「ウィスキー」がuisge-beathaと言います。この意味は、「命の水」です。(発音:ウシュケ・べッハ)

しかし、ゲール語では、様々な詩的と婉曲的な呼び名があります。以下、ご覧ください。

  • 大麦の汁 sùgh an eòrna            スー・アン・ヨールナ
  • Ferintoshの物/Ferintoshの息子 stuth na Tòiseachd/mac an Tòisich(Ferintoshという場所名のウィスキーは、17世紀で高品質としてスコットランド全土で知られていました。そこから「Ferintoshのようなウィスキー」という意味で、この表現が発祥しました)
  • 大麦の息子 mac na bracha シングル・モルト」という意味を指す用語です。

さて、スコットランドゲール語圏のバーでウィスキーを飲むときの役に立つ言葉や表現を見ていきましょう。

計量名

·         dram(a)  ラウム(ドラマ)

60滴のウィスキー計量、ウィスキーの一杯

·         tè bheag チェイ・ヴェック

少量のウィスキーの一杯

·         tè mhòr チェイ・ヴォール

大量のウィスキーの一杯

·         dram bracha ドラウム・ブラッハ

大麦のウィスキーの一杯

シングル・モルトの種類)

乾杯する言葉

·         slàinte スラーンチュ 

 

乾杯!

·         slàinte mhath / mhòr スラーンチュ・ヴァ・ヴォール

良い乾杯・大乾杯

 

Gun cuireadh do chupa thairis le slàinte agus sonas!

結婚式のための言葉で、「あなたのさかずきが健康と幸福であふれるようにお祈り申しあげます!」

 

スコットランドのゲール語:文字

1. アルファベット
ゲール語のアルファベットに使われる文字は、次の18文字です。ローマ字しか使われません。


a b c d e f g h i l m n o p r s t u


他にも、6つの文字j、q、v、w、x、zの6文字が、外国語からの借用語、外国の地名、科学用語などに使われることがあります。かつて、その18文字は、それぞれ木や草の名前が付けられていましたが、現在は英語と同じように「エー、ビー、シー、...」と発音します。昔の木と草の呼び方は、以下の通りです。

Ailm (ニレ)
Beith (カバノキ)
Coll (ハシバミ)
Dair (オーク)
Eadha (ヤマナラシ)
Fearn (ハンノキ)
Gort (セイヨウキヅタ)
Uath (サンザシ)
Iogh (イチイ)
Luis (ナナカマダ)
Muin (つる植物)
Nuin (アッシュ)
Oir/Onn (ハリエニシダ)
Peithe (ゲルダーローズ)
Ruis (ニワトコ)
Suil (ヤナギ)
Teine (ハリエニシダ)
Ur (ギリュウモドキ)

なお、アルファベットの現在の読み方は、既に述べたように、英語とほぼ同じですが、スコットランドゲール語の本当の音に近いのは、以下の読み方です。学界で使用されて、推奨されています。

 

スコットランド・ゲール語のアルファベット読み方 - YouTube

 

Aibidil na Gàidhlig (ゲール語のアルファベット)

a
à
b

c

d

e
è
f
ef
g

h
héis
i
ì
j jé 外国語の借用語以外に使われない k ká 使われない
l
el
m
em
n
en
o
ò
p

q cú 外国語の借用語以外に使われない
r
ear
s
eas
t

u
ù
v vé 外国語の借用語以外に使われない

w wé 外国語の借用語以外に使われない

x ex 外国語の借用語以外に使われない

y yé 使われない

z zae 外国語の借用語以外に使われない


母音

「母音字」は「a」,「e」,「i」,「o」,「u」の5つです。

Stràc 長音記号
「母音字」には「短母音字」と「長母音字」の2つがあって、「短母音字」のときはそのまま、「長母音字」のときは文字の上に長音記号を付けて、「À」,「à」,「È」,「è」,「Ì」,「ì」,「Ò」,「ò」,「Ù」,「ù」となります。長音記号は、スコットランドゲール語では「ストラーハク」と呼ばれています。

 

*以前、長音記号が2つ使われていました。Stràc gheurは、鋭アクセントという意味で、右上から左下に下がる記号のこと。Stràc thromは、左上から右下に下がる記号のこと。現在、標準語で鋭アクセントは使われていませんが、ゲール語の学習者にとって [ɛː](例:'sè)と[eː] (例:dé)の発音や、 [ɔː] (例:còta)と[o:](例:mór)の発音を区別するための有益な手段でした。

スコットランド王国は、ゲール語王国として生まれました

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ヘブリディーズ諸島ゲール語母語の人の割合



スコットランドゲール語とは?

スコットランドゲール語は、印欧語族ケルト語派に属します。ケルト語派の中では、スコットランドゲール語と3つの言語(アイルランド(ゲール)語、ウェールズ語ブルトン語)が今日も日常語として生き残っています。スコットランドゲール語アイルランド語から徐々に離れ、別個の言語と思われるようになりました。従って、「ゲール語」という用語はこれら3つの言語をすべて指すと考えてよいです。

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ゲール語は、すくなくともA.D.3年からスコットランドで話されています。A.D.5年までもうすでにアーガイル地域に根付いていました。
それで、A.D.5年とA.D. 12年の間にスコットランド全土に広まってきました。その以降だんだん減ってきてしまいましたがまだアウター・ヘブリディーズ諸島で日常語として生き残っています。

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2011年の人口センサス結果