クリスマスの祈り (Dùrachd Nollaige)
クリスマスの祈り A Christmas Wish
クリスマスの時に前途を祝す乾杯の言葉です。
ハリス島に古くから伝わる、元々はスコットランドゲール語で書かれた乾杯の言葉でした。現在はそんなに知られていないかもしれません。
「このクリスマスに、
それから、いつもいつも
神さま、みんなの上に豊かなお恵みが注がれますように、
あらゆる失敗からみんなをお守りください。
滞りなく、つまづくことがないように、みんなの歩みをお守りください。
みんなの道がまっすぐで、容易であるように
みんなの暖炉が暖かく、喜びが満ちあふれ、
みんなが健康で幸せで、不足がないよう、お祈りいたします。」
"On this particular Christmas
and every following day
May prosperity pour upon you
and not a failing under the sun be yours.
May your step be without hitch or stumble
But your path straight and smooth,
Your hearth warm, your joy full,
And may you be happy and healthy, without want."
(原語:スコットランドゲール語)
DÙRACHD NOLLAIGE
Air an Nollaig àraidh seo
'S gach là tha tighinn na déidh
Gun taomadh oirbh de lànachd
Gun fhàillein oirbh fon ghréin,
Ur ceum gun chearb gun tuisleadh
Ach ur slighe dìreach, réidh
Ur cagailt blàth 's ur n-aoibhneas làn
'S sibh sona, slàn gun éis. (原語)
スコットランドゲール語の文法 第1a課 単文(続き)
第1a課 単文(続き)
注記
- 形容詞は名詞(単数形)を後ろから修飾し、名詞のすぐ後に続きます。
例:
an cù mór その大きい犬 (the big dog)
an cat beag その小さい猫 (the little cat)
- 女性名詞の後の形容詞がその名詞を直接修飾する場合、軟音化される 。
例:
Màiri bheag 小さいマーリ
Màiri bheag bhàn 小さくて金髪のマーリ
しかし、形容詞が叙述的に用いられると、名詞の性(男性か女性)や名詞の数(単数か複数)に関わりなく、単純形を残す。
例:叙述用法
Tha Màiri beag bàn. マーリは小さくて、金髪である。(Mary is small (and) fair-haired.)
こちらの形容詞「beag」と「bàn」は「マーリ」を直接修飾せず、動詞の「tha」と共に用いられるので、単純形を残す。
下記の例文は、「beag」が名詞(Màiri)を直接修飾し、名詞のすぐ後に続くので、軟音化されるが、「bàn」が動詞の「tha」と共に用いられるので、軟音化されない。
例:
Tha Màiri bheag bàn. 小さいマーリは、金髪である。(Little Mary is fair-haired.)
日本語訳
次の文を音読し、日本語にしなさい。
cù dubh |
cat bàn |
Màiri bheag |
doras mòr |
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iolair mhòr |
teine mòr |
falt bàn |
an cù mòr dubh |
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Màiri bheag bhàn |
an cat beag bàn |
an iolair mhòr |
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- Tha an cù dubh aig an doras.
- Tha an cat beag bàn aig an teine.
- Tha Calum mòr agus Màiri bheag ag obair gu trang anns an achadh an-diugh.
- Tha falt dubh air Calum ach tha falt bàn air Màiri.
- Tha Màiri bheag sgìth.
- Tha sinn trang ag obair.
- Tha Màiri bhàn anns an achadh an-diugh agus tha i ag obair gu trang.
- Tha mi fuar agus tha mi sgìth.
- Tha iad fuar anns an achadh an-diugh.
作文
ゲール語にしなさい。
小さいマーリ |
小さく、金髪のマーリ |
黒い犬 |
その黒い犬 |
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金髪 |
その大きいドア |
その大きい鷲 |
その小さく白い猫 |
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文法のレッスン第一課:単文1
代名詞
Mi |
私 |
Thu |
君 |
E |
彼 |
I |
彼女 |
Sinn |
私たち |
Sibh |
あなた(あなた方) |
iad |
彼ら/彼女たち |
「Thu」と「sibh」の使い分け・違い
日本語や英語に存在しないゲール語のthuとsibhの使い分けに初めは戸惑うかもしれません。しかしこの使い分けは非常に簡単で、それはあなたと相手との間にある距離の違いと言ってよいでしょう。(ここでいう「距離」とは物理的な意味ではなく、心的・精神的な「距離」を指します。)もしあなたと相手の関係を考えた時、その間に距離があるなあなたが主観的に感じる場合は、thuよりもsibhを用います。例えばそれは初対面の人であったり、自分が尊敬する人物に対して話しかける時です。
Thuの使い方
・親しみを表現すること (友達同士、家族、学生同士など)
・劣等性を表現すること(これは、特に、対照形のthusaを使う)
・キリスト教の神に直接話したり、祈ったりすること。
Sibhの使い方
・目上の人に話すとき、また、一般の礼儀正しい会話で使うこと
・複数の人々に話すとき
注意点
- ゲール語の単文は、下記の順番で作る:
- 動詞
- 主語
- 目的語
- 動詞に付ける言葉
例;
Chunnaic |
mi |
cù |
aig an doras. |
1 |
2 |
3 |
4 |
見た |
私は・が |
犬 |
ドア(のところ)で |
私はドアのところで犬を見た。 |
|||
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- ゲール語は不定冠詞がないため、定冠詞が名詞についていない場合、「不定冠詞がついている」ような意味です。例えば、「cù」を英訳するとしたら、文書の本来の意味によって、「dog」または「a dog」と訳すことができます。複数形の名詞、例えば、「coin」も、「dogs」また、「some dogs」の意味が可能です。
第1の練習
日本語へ訳してください。そして、声を出して読んでください。
名詞
cù |
cat |
iolair |
teine |
teas |
|
|
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|
|
doras |
falt |
achadh |
Màiri |
Calum |
|
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髪、犬、猫、熱、畑、マーリ、カラム、ドア、火、わし
形容詞
dubh |
bàn |
fuar |
fliuch |
sgìth |
trang |
mòr |
beag |
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湿った、寒い、黒い、忙しい、大きい、寒い、小さい、白い
前置詞など
tha |
an |
agus |
anns |
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~と、ある/いる/である、定冠詞、~の上に、~に、~の中に、しかし
他の言葉
gu trang |
an-diugh |
ag obair |
chunnaic |
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今日、見た、忙しく、働くこと
第2の練習
次の単語は声を出して読んでください。
1.cù; cat; doras; teine; iolair.
- an cù; an cat; an doras; an teine; an iolair
第3の練習
次の文書を正しい順序で組み立ててください。そして、声を出してゲール語で読んでください。
- an / dubh / cù / tha
- bàn / cat/an / tha
- dubh / tha / an/ cù/ ach / bàn/cat / an / tha
- mòr / an / cù / tha
- beag / an / cat / tha
- mòr / an / cù / tha / ach / beag / an / cat / tha
- tha / cù / doras / aig / an / an
- aig /cat / tha / an / an/ teine
- cù / tha / aig /an / doras / an – agus / cat / aig / tha / an / teine / an
- 12 . Màiri / ag / obair / tha
- sgìth / Calum / tha
- e / sgìth / ag / obair / achadh / anns / an / tha
- Màiri / tha / sgìth: gu trang / ag obair / tha / achadh / anns / an / an-diugh
- fuar / an-diugh / tha / e
- teas / teine / tha / anns / an
- fuar / ag obair / achadh / an-diugh / anns an / tha / iad
第4の練習
ゲール語へ訳してください。そして、声を出して読んでください。
- 猫、犬、火、ドア、わし (定冠詞なし)
- 猫、犬、火、ドア、わし (定冠詞あり)
- マーリは小さい。
- カラムは大きい。
- マーリは小さくて、カラムは大きい。
(定冠詞あり)
- 猫は白い。(その猫)
- 犬は黒い。(その犬)
- 猫は白いが、犬は黒い。
- 火は大きいです。
- 猫は火のところにおる。
- ドアは大きいです。
- 犬はドアにいて、猫は火にいる。
- マーリとカラムは働いている。
- 彼らは畑に働いている。
- 彼女は忙しい。
- 彼は忙しい。
- 君は忙しい。
- あなた方は疲れた。
- 今日は雨が降っている。
- マーリとカラムは、濡れていて、寒い。
RUNRIG)「一生一度」Once in a Lifetimeのアルバム
30年のバンド活動を経て、先月活動を終えたRUNRIGというロックバンドは、アルバム14枚を作成し、リリースしたことがあります。RUNRIGを結成したメンバーは、「ハイランド地方」という高地地方やヘブリディーズ諸島のゲール語圏で生まれ育ち、山の奥から発祥したスコットランドの代表的なロック・サウンドが特徴です。日本人ファンのブログでの言葉を借りると、「ロックでありながらもトラッド的な味わいが濃厚」、または、「元々ゲール語で歌うロック・バンドとして注目を集めたのですが、ゲール語の曲は当然のこと、英語の曲であっても、彼らの音楽のベースには常にスコットランドの伝統色が感じられます」のようなバンドですね。
私は、都会へ長時間の通勤をするとき、この「山奥に発祥した」濃厚なロックサウンドをよく聞きたくなります。聞くと、心が盛り上がります。バンドのキャリアの終盤で「Once in a Lifetime」(一生一度)という最も評価されたアルバムを少し紹介します。このアルバムは、1988年に発売されました。アルバム名は、先にリリースされた曲Protect and Survive(守り、生き残る)の一節に基づいています:Once in a Lifetime, you live and love; once in a lifetime, you die; once in a lifetime, the sun goes down, protect and survive (一生一度に愛して、生きる。一生一度に死ぬ。一生一度に太陽が沈む、守り、生き残る)
このアルバムのすべての曲はすばらしいと言えます。これは、多くの人の評価です。このアルバムのライヴ演奏は特に印象的でした。コンサートやアルバムからは、Dance Called AmericaやChì mi an Geamhradh (スコット・ゲール語「冬を観ます」)やSkye(スカイ島)やLoch Lomond(ボニー・バンクス・オー・ロッホ・ローモンド』等の曲を電車でよく聞きます。Loch Lomondは、下記のようなコーラスがあります。
めぐりあえる日 夢みた
なつかしの みずうみ
いま美しく はるひらき
あこがれ遠く はばたく (翻訳者:片岡輝)
スコットランド・ゲール語でBI「...だ」「がある・いる」の動詞
スコットランド・ゲール語でBI「...だ」「がある・いる」の動詞
ゲール語では、日本語の「...だ」と「...(が)ある・いる」の区別のように、コピュラIS「イス」と存在を表す動詞THA「ハー」を区別します。英語のBE動詞はこれを区別しないのが違うところです。
あるいはISがどういうものか定義します。ISは名詞や代名詞や主格名詞句と使われます。
例
“Is mise Iain.” 私はイアンです。
では、ISのコピュラは次に来る代名詞mise「私」と固有名詞Iain「イアン」を結ぶ機能を持ちます。
存在動詞THA は形容詞や副詞や前置詞句と使われます。
例“Tha mi sgìth” “疲れた・しんどい等”
自己紹介
“Feasgar math! Is mise Ailean.” こんにちは。アレンです。
Is mise Eilidh. 私はエイリです。
“Ciamar a tha thu, Eilidh?” ご機嫌いかがですか、エイリさん?
“Tha gu math. Tapadh leat. ” 元気です。ありがとう。
ゲール語:基本的な留意点
- 語順
- ゲール語の正常な語順は「動詞+主語+目的語・ほかのすべて」です。
例1:
Tha mi sgìth 私はしんどいです
1Tha です 2mi 私 3 sgìth 形容詞「しんどい」という意味
例2:
Is (e) mise an tidsear 私がその講師です
1 Is です 2e (英:it)3mise 私 4an その(英:the)tidsear 講師
- 形容詞
- 形容詞はほとんどの名詞を後ろから修飾します。そのとき修飾する名詞が女性名詞の場合は続く形容詞の語頭を軟音化します。
例えば:doras mór 大きなドア uinneag mhór 大きな窓
ドラス・モォ―ル ウンニャック・ヴォ―ル
- Feasgar math こんにちは・こんばんは
- Feasgarは昼過ぎから夕方まで定義しますので、Feasgar mathという挨拶が「こんにちは」も「こんばんは」も伝えられます。(午後7時ごろ)
- Ciamar a tha thu? ご機嫌いかがですか?
- Ciamar a tha thuは文字通りに「ご機嫌いかがですか」ですが、Feasgar mathより親しみのある表現で「調子はどう?」「お元気?」ぐらいにも使われます。知らない人の間で使われますが、その場合は、「こんにちは」とか「初めまして」という意味です。複数形の2人称の代名詞sibhを使うと、よりもっと丁寧です。
5)Tha (mi) gu math, tapadh leat. (私は)元気です。ありがとう。
- Ciamar a tha thu? に答えるとき、mi(私)を言っても、言わなくても良いです。
形容詞math(良い)は、副詞句を作る小辞guを前に付けます。
「プラッパン」と言うウィスキーバーの中で~
「Aig a’ Phraban」
*昔の「Praban (プラッパン)」という所は、もぐり酒場だった。飲んでいたお酒は、いうまでもないが、ウィスキーだった!「プラッパン」は今ウィスキーバーと言う意味で使われている。飲んでいるウィスキーはもちろん許諾商品である!
会話
「Alasdair」と「Iain」は、ウィスキー・バーで待ち合わせましています。それでAlasdairはIainに一杯おごりたい訳ですから、こう言ってます。
Alasdair: Feasgar math, Iain.
Iain: Feasgar math, Alasdair.
Alasdair: An gabh thu dram?
Iain: Gabhaidh, tapadh leat.
アラスタル:こんばんは、イアンさん。
イアン: こんばんは、アラスタルさん。
アラスタル:ウィスキー一杯を飲みますか?
イアン: 飲みます、ありがとう。
スコットランド・ゲール語に近いカタカナでどうしても表記できない音がいくつかあります。その様な場合、カタカナに頼らないで生の音をよく聴いて真似るように努めてください。
そして、Alasdairさんは、ウィスキー二杯を買って、一杯Iainに渡す。
Alasdair: Seo. Iain: Tapadh leat, Alasdair. Slàinte! Alasdair: Slàinte mhòr! |
アラスタル:どうぞ イアン:ありがとう、アラスタルさん。乾杯! アラスタル:(大)乾杯! |